高知を旅してジブリの隠れ名作『海がきこえる』を再度観たくなった
この前高知を旅したとき、ジブリの『海がきこえる』を思い出したので再鑑賞してみました。
『海がきこえる』と言えばジブリの中で断トツに知名度が低い作品。
でも私は名作だと思っているし、私のようなコアなファンが時々いる、異色のジブリ。
きょうは『海がきこえる』の個人的に思う良いところをあげたいと思います。
終わり方が良い
以前、(500)日のサマーが好きだという記事を書いたことがあります。
その(500)日のサマーにも通じるような、なんとも言えぬもやっと感。
ネタバレありの結論から言うと、
思春期のモヤモヤ〜ってした感じが終始続いて、何かありそうで何もない話。
最後の最後に何かあるかも・・・!とほんの少しだけ予感させて終わります。
こういう終わりかたの映画が私はすごく好きみたいです。
『海がきこえる』の逸話として、試写会で
らしい。
確かに『耳をすませば』はわかりやすくて名作だけど、大人になった後に観て良いなぁと思えるのは断然『海がきこえる』だと思っている。
だって耳をすませばの雫と誠司は絶対に別れる!
現実で周りを見渡しても中3から付き合い続けて結婚したカップルなんて皆無だ。
地元ヤンキーなら中学から付き合って18-20歳くらいで結婚ってパターンはあるかもしれないが(ヤンキーではなく結婚した人すみません)
誠司はこれから広すぎる世界に出て行くわけだし、雫も小説を書き続けるのかはわからないけど高校に行って、もしかしたら大学に行って色々な人と出会うわけだし。
比べて『海がきこえる』の、高校時代はちょっとした加減でうまく行かなかった恋愛が卒業後
別々の進路で忘れちゃってたけど大人になって偶然再会して何かあるかも?
なんてことの方がよっぽどリアルだと思うのです。
(その場合も大抵結婚まではいかなったりするのが現実だけど・・・)
だから賛否あってもこの終わり方でむしろ良い、と思っています。
挿入歌が良い
最初と最後に流れるファーストインプレッションというBGMが印象的で良い。
冒頭の主人公がヒロインのリカコに似た人を吉祥寺の駅で偶然見かけたシーンと
最後、再度駅で出会って挨拶するシーン
ヒロインのリカコは美人で才色兼備なんだけど糞わがままで何だこいつって感じだけど
この音楽のおかげ(?!)かめちゃめちゃ素敵で魅力的な女性に思えます。笑
ちなみにそのわがままなヒロインが中盤で主人公(付き合ってもない男)に『私生理の初日が重いの。貧血起こして寝込む事もあるのよ』っていう発言をする。小学生で初めて見た時は??って感じで流していたが、今見ると相当な何だこいつ感。
挿入歌の効果ってすごいなぁ。
最後に
そんなこんなで観ていない方は是非見て欲しい映画。
ただしジブリ映画としてではなく。
ちなみに物語の中で同窓会の後ほろ酔いで街を歩いてみんなで夜の高知城を眺めるシーンがあるのですが、
私が旅したときの高知の街の話はまた別の機会に。