なあなあ日常ときどき雨

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(500)日のサマー、大好きだけどこの映画を好きだという男は嫌い

  (500)日のサマー
私の大好きな映画のひとつです。

 

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あらすじについては既に観てる人も多いと思うので割愛。

※以下、話をご存知の前提で進めますのでネタバレ含みます

初めて観たのは失恋した直後でした。

 振られた彼とのこと思い出しながら。最後は前向きな未来を予感させる終わり方だったので結果的にそのとき観て良かった。

 

ぐさっと突き刺さったサマーの台詞

I woke up one morning and I just knew.

What I was never sure of with you.

吹き替え版と字幕版でニュアンスが違ったと思いますが、

 ーある朝目覚めたときに思ったの、あなたは違うんだって。

くらいの訳だったでしょうか。

自分が運命だと思ってても相手にとってはそうじゃない。小さなズレが積み重なって、ある日ふと何か違うって気づいたんだなぁと。

私は振られたとき「チューニングが違う」と言われたのですが、その意味がこのサマーの台詞でしっくりきた。

 

その後、DVDを買って何度も観ています。

1回目観たときは失恋後だったこともあって完全にトム(主人公)目線で観てたのですが、何度も観てるうちにサマー側のことも考えてみるようになりました。

サマーの行動って形式上、付き合っていないことになってるから小悪魔だとかビッチだとか思われがちですが、気持ちの変化は女性目線で見るとごくごく自然な成り行きだなぁと感じる。

映画の魅せ方として時系列をぐちゃぐちゃにしてるからわかりにくいだけで。

サマーが泣いちゃうほど心に響いた映画がトムにとってはそうでなかったり、

バーでサマーを守るためではなく自分がけなされたことに腹を立てて喧嘩したこと、

他の女性のファッションをけなしてサマーを褒めたこと、とか。

サマーにとっては小さなズレの積み重ねがあったんだなぁって。

だからそういう女性の気持ちの変化に気づかず、関係が終わってからサマーは気まぐれで最悪な女だ!って思ってるトムって悪い意味ですごく男の人だなぁって思うんです。

 

時々、(500)日のサマーが好きだっていう男の子を聞きますが、そういう子って大体こういう小悪魔な女の子に振り回された経験があるからって言う。

でもそれって振り回されたと思ってるだけで自分のどういう行動が彼女の気持ちを冷めさせていったかを気づいてないんだな、と私は思ってしまう。

 

 というわけで(500)日のサマーは大好きな映画だけど、この映画の主人公に自分を投影してベストムービーなんて言っちゃう男は女心がわかってなくて嫌いです。笑

 

ちなみに(500)日のサマーはサマーのファッションとサウンドトラックも大好き。 

サウンドトラックが好きな映画を挙げるとしたら『はじまりのうた BEGIN AGAIN』も捨て難いのですが、

この映画の話はまた別の機会に。